三十路からの公認会計士登録記録

中小企業診断士でもある三十路サラリーマンが、公認会計士試験に一発合格を果たしました。公認会計士登録へ向けた日々を綴ります。

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理論科目答案作成において心がけたこと①

本日は引き続き、momojiroさんからいただいた質問に答えたいと思います。

>2.実際の本試験での理論科目答案作成において心がけたこと

① 質問の題意を把握する(問題文の構造を分析する)

理論科目の答案作成においては、試験委員がその質問でいったい
何を聞きたいのか、どのような解答を期待しているのかを考えることに
注力しました。

これを考える一つのヒントとしては、問題文の構造があります。
試験委員は問題を作る際に、大問ごとに大きなテーマを設定し、
各問でそのテーマに関する個別の質問をすることが多いからです。

ご質問にあった監査論の第2問を例にとると、まずは問題文全体にざっと
目を通します。

私は最初に問題2を見たときには、評価減の要否の解答は全くといって
いいほど思いつきませんでした。

しかし、ここで問題文全体の構造を考えてみると、第2問の問題2と問題3では
四半期と期末という対立軸が、問題3の中では個別と連結という対立軸がある
ことが分かります。

ということは、試験委員は問題2においては四半期特有の手続きについて
聞いている可能性が高いと推測できます。これが分かったため、そこからは、
四半期は連結ベースでの開示のみ必要(ここは知識が必要)→子会社株式の
評価減は連結では相殺されるため評価減は不要、と考えることができました。

上記の例であれば、解答を作る上で「四半期は連結開示のみ」という
一定の基礎知識は必要となりますが、短答を通過した方には基本的な
知識はあるはずなので、その点では論文受験生の間に大きな差は
生じないはずです。

よって、それぞれの問において試験委員が要求する解答レベル(題意)が
分かるかどうかが勝負になるのだと思います。

ちなみに、某予備校の模範解答はこの問題の解答を①、つまり評価減の
必要ありとしていました。

あくまで個人的な見解になりますが、これは題意の把握ができていない
例なのではないかと思います(生意気な意見ですみません)。

確かに、個別決算や帳簿レベルでは評価減が必要なことは確かなのでしょうが、
この問題において試験委員が要求している答えはそのレベルのものではなく、
四半期特有の連結開示における判断だと考えるのが自然です。

これは、並列する問のイ)で評価減が必要となる減損の例が出題されており、
それと対比して出題されていることからも推測できます。

なお、題意の把握に関しては、豊富な知識がある人や多くの問題を解いてきた
人ほど、問題文を見た直後に色々な解答案が頭に浮かぶため、より慎重に
題意の把握をしてから解答案の取捨選択をする必要があるのかもしれません。

以前に似た問題を解いた経験がある場合、問題をよく読まずに以前解いた
問題の解答を書いてしまえば、それとは微妙に異なる問題であった場合、
題意を大きく外してしまうことになりかねません。

以下、次回に続きます。

クレ論文落ち
はじめまして。前々から読んでおりましたが、
改めてその洞察力に驚かされました。

>四半期特有の手続きについて
>聞いている可能性が高いと推測できます。これが分かったため、そこからは、
>四半期は連結ベースでの開示のみ必要(ここは知識が必要)→子会社株式の
>評価減は連結では相殺されるため評価減は不要

とありますが、"子会社株式の評価減は連結では相殺される"という点は知識として持ってらっしゃいましたか?それとも現場で思いつかれた事ですか?

仮に現場で思いつかれたとして、”評価減は相殺される”と言い切るにはとても勇気がいると思います。自分だったら、仮に思いついたとしても、自分の知らない規定に違う処理が書かれていたら減点を食らってしまうと、尻すぼみしてしまうと思います。

”評価減は相殺される”を現場思考で得たものという前提でお話をしてしまっていますが、本試験の場で言い切った自信の根拠を教えていただけますと幸いです。(偉そうな質問ですみません。同じクレ、同じ社会人で、短答しか突破できなかった身として、HAYさんのことは本当にすごいと思っています。)
[ 2009/12/14 22:34 ] [ 編集 ]
Re: クレ論文落ち
コメントありがとうございます。

> "子会社株式の評価減は連結では相殺される"という点は知識として持ってらっしゃいましたか?それとも現場で思いつかれた事ですか?

これに関しましては、私には「子会社株式の評価減は連結では相殺されるはずだよな・・・」といった、おぼろげな知識はありました。ですので、全く知識がなく、現場でゼロから考えたというわけではありません。
ただし、だからといって完全な自信があったわけでもなく、中途半端な状況でした(笑)。

当日の現場での考え方の順序としては、まず「連結決算においては、親会社・子会社間の取引・処理は相殺される」という連結の基本原則の知識を思い浮かべました。その基本的な考え方に本問を当てはめた場合、やはり子会社株式の評価減も相殺されるはず、との結論を導き出し、自分を納得させました(それでも自信があったとまでは言えません)。

確かに、知識に自信が無い場合に言い切ってしまうことには勇気がいりますし、自分の知らない規定に違う処理が書かれていたら減点を食らってしまうリスクがあるというのも、仰る通りだと思います。

しかし、あまりリスクを警戒し過ぎると、本試験で必ず遭遇するであろう、自分の知識に自信が無い問題には全く対応できなくなってしまいます。特に最近の本試験では、知識のみでは対応できない問題の割合が増えてきています。

そういった自分の知識では答えられない問題が出題されたときには、やはり確率論で正解の可能性が高い解答を考えるべきだと思います。
そして、もっとも正解の可能性が高い解答とは、基本的・原則的な知識をその問題に適用・応用して作成した解答になるはずです。

もし、実際には例外的な細かい規定があって間違えてしまった場合には、当然その問題では得点できませんが、過去の合格者の成績開示例を見ていますと、論文式試験は素点で50%取れない点数でも合格しているようですので、そのような細かい規定の問題はできなくても問題がない、捨て問と考えてもよいと思います。

私も含め、そのような細かい規定に自信を持って正答できる人はほとんどいないはずですから(笑)。

まとまりませんが、何かの参考になりましたら幸いです。
[ 2009/12/15 00:02 ] [ 編集 ]
クレ論文落ち
明快なご回答ありがとうございます。

>もっとも正解の可能性が高い解答とは、基本的・原則的な知識をその問題に適用
・応用して作成した解答になるはずです。

金言を頂きました。
ぼんやりと自信なさげに頭の中にあったものが一瞬で整理されて確固たるものになった感じがしました。

リスクを取るには拠り所が必要と感じています。
(拠り所の無いリスクはただのギャンブルかと。)
その拠り所となるべきものが基本原則という分けですね。


私も社会人ゆえ応用対策までは手が回らず、模試・本番で応用問題を解く時は基本原則にある知識をそのままスライドさせて解答するという事をやっておりました。

選択式の短答では自信をもって上記の事をやれましたが、論文では、基本原則をそのままスライドさせていいものなのか?もっと高度な知識が要求されているのではないだろうか?という疑念が常につきまとっていました。

しかし、今回のご回答で迷いが無くなりました。(やはり基本重視で合格された方の発言だと重みが違います。)来年はまた違った闘い方ができると思います。

どうもありがとうございました。
[ 2009/12/15 20:48 ] [ 編集 ]
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プロフィール

HAY

Author:HAY
2008年夏:社会人として仕事をしながら、クレアールの通信講座で会計士試験の勉強を開始。

2009年:短答式試験・論文式試験に一発合格することができました。

現在は大手監査法人に勤務しています。
次なる目標は公認会計士登録になります。

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